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活版印刷工房を見学しました

今日は地元でおもしろい催しをやっていました。 「年に1度の町工場公開イベント おおたオープンファクトリー」という1日イベント。 つまりは町工場の見学会を、1日中同時多発的に町のあちこちでやっちゃうよん、という工場見学好きにはたまらないイベントです。 町工場が多く残る大田区ならではのこのイベント。主催には大学生も加わってて楽しげ。

わたしも工場見学はけっこう好きなほうです。 できれば1日かけて見て回りたいところだけど、今日は月1のカリグラフィーレッスンの日。遅い時間にしか行けないので1箇所にしぼって行ってみることにしました。

ちなみにレッスンのほうは田園調布の花屋さんのスペースを先生がお借りしていて、10時からだいたい15時ぐらいまで出入り自由、おしゃべり自由というゆる〜い教室です。 先生もモノづくり大好きな方なので、このイベントの話をしたらとーっても行きたがっていましたが、残念ながらわずかに時間があわず。

そんな先生を置いて教室を早めにおいとまし、田園調布から鵜の木まで自転車ですっ飛ばして「金羊社」におじゃましてきました。


kinyousha

鵜の木にしてはとても明るくかっこいい建物。

こちらはエンターテイメント界や商業印刷の世界ではかなり知られた印刷屋さんなのですが、出版ひとすじだった私には今まで縁がなく、かえっておもしろかったです。

金羊社さんでは最新鋭のデジタル6色印刷機の見学から活版印刷の体験までできちゃいます。

元はわたしも印刷会社で制作部に勤務していました。しかしそこで工場見学させてもらったのははるか昔。

その頃と比べたら印刷界は激変しています。ウラシマ状態かも。

今日最初に見せていただいたのは、UVインクジェット印刷機。 吹きつけたインクを紫外線で一瞬で定着させるため、紙だけでなく布やプラスチックなどに幅広く印刷できるそうです。 なんと厚さ5cmまでの立体にも印刷できるそう。ギターに印刷した例も見せてくれました。 インク面がほんのわずかにもりあがっているのが面白いです。

次に6色印刷のオンデマンド機を見学。4色に比べて色に透明感があります! 拡大レンズで見ると淡い色にも網点にすき間なし。 6色の色指定なんてどうやるの?と思ったら、やはり指定自体は4色であとは出力結果を見て調整なのだそうですが、だいたい指定以上にきれいだから問題ないみたい。 うーん試してみたいところですが、高級そうでした。

どちらの機械も社員さんが優しく丁寧に説明してくださり、機械に弱い私でもおもしろかったです。

そしてお待ちかねの活版工房の見学。 こちらはオールライト工房さんというお2人が、金羊社さんの一角をお借りしているそうです。 展示コーナーもあったりして、おしゃれな空間。

活版というと古いイメージですが、こちらの方はお2人とも若く、活版自体もいま若い女性からの注目度が高いとおっしゃっていました。


kappann

さっそくガチャこんっと手動の活版印刷機を試させてもらいました。 レバーを下げるとローラーがまわり、活字に紙を押し付けます。

名刺が1枚1枚すりあがります。ガチャガチャでおもちゃが出てくるような楽しさ。

そして活字に押されてできた紙のでこぼこが、なんともいえない手触り。つい何度もさわりたくなってしまいます。

手動の他に電動の印刷機も2台ありました。

壁際には古そうな木の棚に活字がずらり。

この懐古的な印刷機も活字も棚も、すべてあちこちから譲り受けたものだそう。

たぶん買いたくてもなかなか売ってないんじゃないかな。

この電動印刷機も、もしモーターが壊れてしまったら代わりはない、終わりだとおっしゃっていました。

なのでこまめに油をさして大事に使っているそう。

印刷機の「シュ〜ッガチャン シュ〜ッガチャン」という音が軽快でここちよかったです。

わたしが印刷会社に勤め始めたのは1997年ですが、たしか1年目ぐらいに大量の活字が廃棄されていたのを思い出しました。「好きなのあったら持って行っていいよ〜」と言われて、同僚といっしょに自分の名前の文字を拾い集め持って帰ったはず。あれはどこにいったんだろう。その後4回も引っ越したから無理もないか。

金羊社さんとオールライト工房さんでは、来年2月の22〜24日に「印刷のいろは展2013」を開催するそうです。

こちらも楽しそうなイベントなので、今度はぜひ先生もお連れして行ってみようと思っています。


katuji
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