
カリグラフィーを独学で始める人もいるそうです。わたしがレッスンに通う中で、これは直接先生に教われて良かったなーと思うこと。それは道具をいろいろ紹介していただけ、しかも試させてもらえることです。
道具というのは、ペン、筆、マーカー、インクや絵の具、紙などなど。 カリグラフィー用品は、なかなか店頭で売ってない上に中には値段のはるものもあるので、貴重な情報を先生にもらえるのは助かります。 それに「この作品にはこれが使われている」というネタばらしはとても参考になるのでーす。
そんなわけで今回はその中で5つのペンを紹介してみます。もちろんすべて先生(加藤幸子先生)の受け売りですが。 ————————————————————————————————————————————— まず一番手に入れやすく使いこなしやすいのはこれ ↓↓↓ “スピードボール”。 鉄製・平ペン・つけペンのペン先です。

インクのとまり具合もよく、練習から本格的な作品にまで幅広く使えます。



ただ! つけペンの宿命として、インクや絵の具をスポイトや筆で補給するか、筆壷につけて補給する必要があります。またフローリッシュなどの細くて長い線はかすれたり切れたりしやすく、初心者をハラハラ悩ませるところです。
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いま先生のイチオシ、「練習にはいいわよぉ〜!!」というペンがこれ ↓↓↓「パラレルペン」

上は先生の描いた見本と一緒に写させてもらいました。 さびに強い特殊合金製のペン先に万年筆のようなインクカートリッジがついていて、ふたを取ればそのまま描けてお手軽。なんといっても細い線もかすれずにきれいに描けます。

練習用にはカリグラフィーマーカーも手軽ですが、ペンとは似ても似つかない描き味。その点これはペンと同じ!
カートリッジは12色で交換可能だそうです。極細線こそ出ませんが、なめらかな書き味はさすが日本のメーカー、そうこれはPilot製なのです♪
な、なのになんと日本ではほとんど売られてません! 仕方ないのでみなさん通販などで逆輸入されているものを購入してます。1200円ほどですが、カートリッジだけだと120円ぐらい。
日本のカリグラフィー人口が少ないゆえなのですが、ユザワヤにも置いてほしいなぁ。
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対してつけペンの中でも高額で、そのぶん書き味がなめらかなのがこれ ↓↓↓ “オートマッチクペン”。

ニッケルシルバー製で、イギリスで100年の歴史をもつペン先ですが、やはりなかなか入手困難なペンです。
お値段は2000円前後。ペン先のバリエーションが豊富で2本線や5本線がひけるのもあります。
横から見るとひし形の空洞という不思議なかたち。さてどこにインクをためるのでしょう?



今日は珍しくかすれずにきれいに描けました♪
スポンジを小さく切ったものを空洞につめてインクどめにするのが「ナンシーさんおすすめ」の使い方、これも先生から教わりました。

細い線まできれいに出るのが持ち味なのですが……、インクや絵の具の調整具合によってうまく線が出ないこともあり、泣かされています。インクがさらさらすぎてもダメなようで……
ぜひ、コンスタントに使いこなせるようになりたい!
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もうひとつ面白いペン。ペン? じゃあないかな。“からす口”

これでも描けると聞いたときにはびっくりしました。
だってこれ、直線をひくための製図用具ですよー。わたしは使ったことありませんでしたが、印刷会社の先輩方は入社するとみなこれで直線をひく特訓を受けたそうです。
先生はイラストレーターでもあるので、家に使わなくなった“からす口”がゴロゴロしているとのこと。一本くださーいというラブコールを聞いて、本日授けてくださいました。
↓ こうやって持つそうです。


はっきりいって描きづらいけど、さすがに細い線はきれいに出ます。おもしろい使いごこち。
下手さも味と個性と言い切れちゃう力強さ。現代的なので意外と使い道があるかも。
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最後にご紹介するのが “Gペン”。これは知っている人も多そう。

漫画やイラストに使われるオーソドックスなペンですが、カリグラフィーで使う場合はオブリークホルダーという特別なペン軸を使います。これはどちらも手に入りやすいです。

カリグラフィーといえば、こういう流麗な字を思い浮かべる人もいるかもしれませんね。カッパープレート体といいます。
このペンの特色はやわらかいことで、ペン先への力の入れ方の強弱で太さを描き分けます。
平ペンがペン先の太さが何段階もあるのに対してこちらはひと種類でコントロールしなければなりません!
難しいですけど、これで描けるようになると達成感が味わえるペンです。
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まだおもしろいペンがあるのですが今日はこのへんで。
次は筆を紹介しようと思います!
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