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物理屋さんのための簿記 – 熱力学第一法則からのインスピレーション

どうもこんにちは。 今年からちゃんと帳簿つしている田中です。

年末ですね。 個人事業主の方にとってはそろそろ確定申告のことが頭をもたげているのではないでしょうか。

皆さんにはもうしわけないのですが、私、数字眺めているのは好きなうえに、領収書を台紙に貼ったりとかする工作も気分転換に悪くないなあなんて思ってます。

税についても歴史調べたりしてね。ああ、印紙税ってもともとは戦費調達の苦し紛れだったのかとか、これだけで1兆円も税収があるのかとか、いろいろ楽しんでいます。

そんな私がお送りする簿記入門です。 物理屋さんのためのと銘打ちましたが、私自身が巷の本や説明をみても釈然としなかった部分を自分なりに解きました。

結論を言えばこの図だけあたまにいれておけば帳簿はつけられるようになります(プラス幾つかの決まりごと)。


この図の言っていることはこうです。

資産の増分 = 収益の増分 – 費用の増分

収益や費用の増減とは外部とのやり取りである。

じゃこれでさっそく帳簿をつけてみましょう。

例1、現金1000円を銀行口座に入金した

この場合は外部とのやり取りは一切無いです。現金と銀行預金という資産内部の移動だけです。ですので資産の増減はゼロ。したがってこうなります。

– 現金の増分 1000 + 銀行預金の増分 1000 = 0

ここで幾つかの約束事。 資産の増分を必ず左辺に書きます。 現金は減っているわけですが 現金の減分とはいわずに -(マイナス)現金の増分と書きます。すべて増分という言い方で統一します。 そして最後にマイナスが出てきた場合にはそれをなくすような方向に移項します。 すると・・・

銀行預金の増分 1000 = 現金の増分 1000

最後に、増分と書いてあるのは邪魔なので省きます。= も | に変えましょう。

銀行預金 1000 | 現金 1000

これでおしまい。

例2、打ち合わせに向かうため電車賃400円を現金で払った

今度は外部とのやり取りがあります。電車賃は費用です。とにかく資産の”増分”を左辺に書きます。この場合は資産は減ってしまうのでマイナスをつけます。

– 現金の増分 400 = – 交通費の増分 400

両辺共にマイナスが付いているのでそれぞれ移項します。

交通費 400 | 現金 400

例3、パソコンのメンテナンスを行いその場で現金12000円お支払いいただいた。

やっと売上が出てきましたね。売上はもちろん収益です。

現金の増分 12000 = 売上金の増分 12000

現金 12000 | 売上金 12000

例4、10万円でつくったサイトを納品した、支払いは後ほど

私が実際にあるパターンです。納品してからなかなか払ってもらえないこともしばしば・・・ってそんなことはどうでもよいですね。納品した時点で相手へ貸しができると考えます。これを売掛金といってもちろん資産です。この時点で売り上げを計上します。

売掛金の増分 100000 = 売上金の増分 100000

売掛金 100000 | 売上金 100000

例5、そのサイトの支払を振込で受けた、10%の源泉徴収ありで入金額は9万円

ちょっと複雑になってきますが、個人事業主には必須パターンです。前項で売り上げは発生しているのでここでは売り上げの発生はないです。つまり外部とのやりとりがあるとは考えません。資産内部での操作のみとなります。売掛金が銀行預金に変わるということ。

– 売掛金の増分 100000 + 銀行預金の増分 90000 + 事業主貸(源泉徴収税)の増分 10000 = 0

ここで事業主貸というのが出て来ましたがその名の通り事業主個人へ貸しているお金ということで資産になります。 売掛金の増分にはマイナスが付いているので移項します

銀行預金の増分 90000 + 事業主貸(源泉徴収税)の増分 10000 = 売掛金の増分 100000

結局、

銀行預金 90000 | 売掛金の増分 100000 事業主貸(源泉徴収税)10000 |

2行になってしまいましたがこの場合実際には、諸口といって一行に書いて詳細はべつの伝票に記したりします。

いかがでしたでしょうか?

ともかく私は、資産と収益&費用という概念が同じレベルにあるんじゃなくて「内部」と「外部とのやり取り」みたいな質感をもっているとつかめたら府に落ちました。 なにが増加&減少した時、右に書くか左に書くかは、上記の通り左辺に資産の増分を定めてしまうこととマイナス符号は嫌うということだけですべて説明できました。 慣れてしまえばなにも考えずにできるようになると思います。

熱力学第一法則

結局簿記というのは自分の手持ちのお金は出入りの収支と一致するという当たり前なことを体現しているにすぎないわけですが、この当たり前なことを言っているのは物理の世界ではいろいろありまして、保存則と言われるやつです。

私が簿記の勉強を始めて最初に頭に浮かんだのが熱力学第一法則です。


資産、収益、費用と内部エネルギー、熱、仕事のそれぞれの概念が対応するということは無いですが、資産、収益、費用の関係性と内部エネルギー、熱、仕事の関係性は、外部と内部という意味合いにおいてはかなり等しい質感を持っているなあというのが私の感覚です。

今日もすごいニッチなことかいちゃったなあ。 ではまた。

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