「最近の子どもは、お肉というとスーパーで売られているパック入りのものしか知らず、生きていた時の姿と結びついてない」というように言われ始めてから久しいかと思います。
言われてみればわたしの子どもの頃はまだ、鶏肉屋さんに行くと天井から羽根をむしられた鶏たちがたくさんぶら下がっていて、その足が生々しく、母親に「怖いから入れない、外で待ってる!」と言い張ってた記憶があり、鶏肉=にわとりというのは確かなことでした。(そのくせ喜んで食べてました)
今はなき下北沢北口駅前市場、昭和50年代のなつかしい思い出です。
さて、台湾では市場のことを「市集(シーチャン)」と言います。
台北1日目、たまたま通り道にあった「東門市集」。2日目、ホテルから近い場所にあった「松江市集」。どちらも屋内にあり、ほの暗さといい下北沢の市場を彷彿させる場所でした。
が、お肉屋さんの生々しさは比ではありません。鶏は足どころか頭もついていて、その場で注文に応じてばらしているようでした。眠っているような顔を通路側に投げ出すようにしてきちんと並べられ、臓物は軒から吊るされたり、たらいに沈められたりしていて、さっきまで鳴いていた気配がありありです。
「さすが肉食の歴史の長さが違うなぁ…。」と思わずつぶやいていました。お肉屋さんの数もとても多いのです! 市場自体が肉屋のにおいになっていました。写真を撮ってなくて残念。
台湾はベジタリアン向けのお店が多いと聞いて楽しみにしてましたが、こうゆうのを見ちゃうと逆にお肉も食べとこう! という気概が湧いてきますね。ただもしかしたら、ベジタリアンが多いという理由の一端はこのせいでは?? とも思ってしまいました。仏教や道教の影響と言われてますけど、、こういう光景から遠慮したくなる若い人もいるのでは? どうでしょう。機会があれば聞いてみたいことのひとつです。
さて、屋内市場を後にして向かったのは「雙連市集」という青空市場。OraganicAsia編集長さんおすすめの市集で毎日朝から昼ぐらいまでやっています(オーガニックではない)。
肉屋さんよりも野菜や果物が中心で、やっぱりなんだか安心できました。
野菜はビニール袋につめられず無造作に置かれていて新鮮そのもの。バナナは懐かしの量り売り。
少し歩くとこぢんまりとした、だけど立派なキラキラした廟が出現です
熱心にお祈りしている人もちらほら。商売の神様かな? わたしも商売繁盛を祈っておきました。
そのときは関帝廟かしらと思っていましたが、後で調べると文昌帝という商売よりも学問にご利益のある神様でした。
どうりで絵馬がいっぱい下がってたわけだ。そうそう、絵馬に書いて合格祈願という習慣は日本の神社とまるで同じでした。
廟の裏には小さい公園とベンチがあり、さらに無料Wifiまで使えて休憩にはうってつけ。
ここで雨宿りしたり買って来たバナナを食べたり、調べものしたりと便利に使わせてもらいました♪
ゆるキャラは文昌くん?? ゆるキャラはあちこちでいろいろ見かけました。ブームに国境はないようです。
おみやげに買ったのはこちら、なにやら美魔女のような女性のパッケージが印象的な薬膳スープ(?)のもと。
その場で骨付き鶏をぐつぐつ煮込み試食販売をしていて、飲んでみると意外とあっさり味でおいしかったです。 1パック4袋いり500元という値段を確認して買おうとすると、3パックをどんどんビニールに入れようとするので、一生懸命「一個(イィグ)一個」と言って止めてやっとわかってもらえました。どうも3パックがお買い得のようで皆さんまとめ買いしてましたけど、旅先で計12袋は多すぎますよ。写真は1袋。
そんな数字のやりとりをつたない北京語でやっていたら、店主の女性が「日本人?」と聞いてきてくれました。前のブログにも書きましたが、お客の中から日本語が話せる人をさがしてくれて、スープの作り方を伝えてくれたのです。
その気持ちが嬉しびっくりなのと同時に、日本語を話せる人が簡単に見つかったのもびっくりでした。その場にいたお客さんは4−5人だったでしょうか。かなりの高確率。すごいですねぇ。
思いがけず日本語で話してもらえて嬉しかったので、今度行くときにはわたしももう少し北京語を覚えていきたいです。台湾語の方がいいのでしょうけど、そちらは発音がぜんぜんわからないので敷居が高い。。
台北はどこに行っても都会で人が多かったけど、一方でこういうちょっと時代が戻ったような場所も点在しているのがおもしろかったです! また台湾に行く機会があれば市場にもまた行きたいですね。
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