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ライフカフェ 鳴子温泉&気仙沼

どうも仕事の繁忙期を抜けたようです。わたしのほうだけ。 まだフリー1年生。今が仕事の谷間なのか、単に無収入人生の始まりなのかよくわかりませんが、今月は田中ががんばってくれているので、安心してのんびりふらふらしています。

前から気になっていたリボーンさんのツアー<湯治場と被災地を結ぶライフカフェプロジェクト>に、一泊二日で参加してきました。 去年の4月から始まったツアーで、被災地の方に少しでも笑顔になってもらおうとお茶菓子や足湯を用意して仮設住宅などを訪問するのですが、その前に鳴子温泉に一泊します。 体力系のボラでないのが助かるところ。 今回はマッサージが得意な人を募集となっていたので、「それならばできそう♪」と参加を決めました。

そのツアーの様子をほんの少しご紹介します。 仮設住宅についてはちょっとまとめにくいので、おもに鳴子温泉について。 鳴子温泉は宮城県の山間部。古くから湯治場として人気で、今も沿岸の漁師さんや農家さんが冬の間疲れをとりに来る場所なんだそうです。 去年は震災の影響で泊まり客が激減。そのなかで二次避難場所となり、多くの被災者のかたを受け入れていたそうです。

桜満開の東京から天ぷらバスで約6時間。鳴子はまだ雪が降っていてびっくりしました。

モノクロの景色の温泉街を抜けて大沼旅館に到着すると、一人ひとりにお抹茶とお茶菓子がふるまわれほっこり。 きれいなグリーンが目に染みます。


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お出迎えしてくれたご主人や大女将のお肌がやけにつるつるしていて気になる、目が吸い寄せられるほど! 大沼旅館は外から見ると小さそうですが、中にはお温泉が8カ所もあって意外と広かったです。

明日の準備をしながら、さっそく交代で露天風呂に案内してもらいました。 それも源泉掛け流しの庭園貸切露天風呂。 露天風呂のある離れは、門の鍵を開けてもらい出入り。すごい特別感です。しかし先日の大風で塀は一部こわれてました。


離れの温泉入り口

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6人づつ、30分交代でしたけどゆっくりと浸かれました。

ツアーの参加者にはリピーターの方が多くて、すっかりこの宿のファンになり「ただいま〜」という感じで来ている方もいました。ウクレレが得意という前回の参加者さんが、10名ものウクレレチームを結成して凱旋参加。 わたしは1人で参加していたのですけど、とけ込みやすいあったかい雰囲気でした。


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お夕食の前に大女将とご主人が挨拶をしてくれました。

食べ物でも、音楽でも、作り手のお話を聞くとその良さを何倍にも感じることがあります。 お2人のお話はまさに湯治場の素晴らしさを何倍にも感じさせてくれるものでした。 「温泉は大地の一部。掛け流しの温泉に入るということは、一糸まとわぬ姿で大地と一体になるということです。ほかにそういう機会はなかなかありません。何も考えずに、ただ浸かってみてください。」 考えてみたこともなかったけど、言われてみればまさにそう! 効能がどうとか、何度も入って元をとろうとか、もう邪念でしかありません、…う〜ん、捨てましょう。

そんな温泉哲学をもつ大沼旅館さんのごはんは、もちろん一品一品ていねいに作られていておいしかったです。 ごはんと一緒に地ビールもしっかり飲みました。

夕飯の後は大浴場へ。 こちらの大浴場は、震災後停電でモーターがとまった時もお湯がとまらず湧き続けたそうです。 ほかのお風呂場はモーターがとまるとお湯がくみ上げられなくなるのですが、大浴場だけは源泉から自然の傾斜を利用してお湯がひいてあるため大丈夫だったとか。

これには旅館の人自身が驚いたそうです。モーターで動かしている管以外にもお湯が出ていることにこの時はじめて気づいたそうで、自然に逆らわずお風呂をつくったご先祖様はすごいですね。

温泉の後は、参加者同士でマッサージや体操を教え合い、さらにぽかぽか。ツアーに同行してくださったボランティアリーダーのみかさんがいろいろ声をかけて、教え合う空気をつくってくれました。 おかげで私もハンドマッサージをマスター(?)。 翌朝は大沼旅館の方々とこけしに見送られ、7時に宿を出発。


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9時すぎに気仙沼の仮設住宅に到着。 集会所の外に足湯テントとお茶だしテントを設営。中にはテーブルをならべお茶菓子を設置。 数人が 仮設住宅をまわって来てくれるように声かけ。 10時にスタートと慌ただしく始まりました。 とてもありがたいことにすぐに来てくださるおじいちゃんおばあちゃんがいて、足湯スペースはあっという間にうまりました。のりの良いおじいちゃんは宝だな。 何がどこにあるのか探しながらの営業(?)開始で、飲み物を待たせたりしてしまいましたが、そこはマッサージで時間稼ぎ成功。

途中のウクレレ隊のステージはお年寄りたちと一緒にのんびりと聴きました。 曲は小笠原の古謡と「涙そうそう」「上を向いて歩こう」。フラや手話も加わりにぎやか。 ステージというよりも、一生懸命がんばって弾いてるのをおじいちゃんおばあちゃんがニコニコと見守ってくれている発表会という雰囲気でした。

わたしはクッキーを2種類作っていったのですが、お菓子は完全に過剰供給でしたね。 あきあきされているのかあまり減りませんでした。確かに気持ちはわかるし、わたしとしても血糖値をあげる食べ物をお年寄りに大量にすすめるのはどうなのかなという気持ちになりました。 でもその中でクッキーをおいしい〜と喜んでくれた女の子がいたのでとても嬉しかった。ほんとにありがと〜。

ライフカフェは2時前に終了。 また来てねの声と、大量のワカメのおみやげをお母さんからいただき帰路につきました。 ワカメは途中みんなでおいしく食べました。 出荷できない堅い部分のワカメだそうですが、コリコリとしてとってもおいしかったです。 さすが気仙沼。 ワカメは今までの1/5の規模でなんとか生産できたそうです。


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写真は仮設住宅のそばから見た海に続く川ぞい。 基礎だけになった住宅の後と、津波にえぐられた丘。

まだまだ、ほんとにまだまだ。そしてこれから。 今回、リボーンさんのおかげで無理なく楽しい形で被災地に行くことができてよかったです。 特技も体力も行動力もないわたしですが、できることを考え続けて行かなきゃ……と思いました。

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